ある会社の社長が、周年イベントで20分間、受賞歴と売上推移を語り続けた後、こう言いました。
「なんか、うまく伝わらなかった気がする」と。
そのとき私は、自慢と起源は違うということを、改めて確信しました。
独自の強みを持ってここまで生き残ってきた。
でも最近、競合との価格競争に巻き込まれ、若い社員も自社の本当の価値がわからなくなっている——そういう経営者の話を、えとこえはよく聞きます。これは歴史がないのではありません。
歴史の語り方が「自慢」になっているからです。
自慢は聞き手を疎外します。「すごいですね」で終わります。
でも起源は共鳴を生みます。
「なぜこの会社が生まれたのか」「創業者がどんな問題を解決しようとしたのか」——その話を聞いたとき、社員は「この会社の歴史は自分とも関係がある」と感じ始めます。
えとこえの「コンパクト紙芝居カード」は、この「起源を語る場」を日常につくるために生まれました。ポケットから取り出した小さな絵のカードを囲みながら、創業期の失敗談を笑いに変えながら語る。
受賞歴より、泥臭い話の方が、記憶に残ります。
コモディティ化から抜け出すのは、新しい機能を加えることではありません。
誰も真似できない起源を、語れるようになることです。

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